新型コロナウィルスの感染拡大防止対策で、疲れていませんか?
「自粛疲れ」「コロナ疲れ」という言葉も聞かれます。
それはそうですよね。緊急事態宣言も発効され、続く外出自粛、休業要請。でも先はまったく見えていません。
そんな状況の中で、経済的な状況や様々な理由から仕事を休むことが出来ない、例え休んだとしても補償があるのかどうかも定かではない、あるいはお客さんが来ない店舗や会社。働きたくても休まざるを得ない方もたくさんいます。人の数だけ事情も様々です。そしてコロナウィルス感染症がいつ終息するのかもわからない。先が全く見えない状況です。これからどうなってしまうのか分からない不安でいっぱいです。疲れます。疲れるのも当然です。
心が疲れると、自分の体調も崩れます。他人との人間関係も壊れます。
でも、それでは、コロナウィルスへの心配がなくなっても、日常を取り戻すことが困難です。
自分を守り、力を蓄えましょう。
◆コロナウィルス関連の報道や外出自粛による心と体の不調
連日新型コロナウィルスの報道が続いています。もちろん報道はとても大切です。
未曽有の困難に立ち向かう中で、正しい情報を得ることは必要です。
しかし、朝から晩まで続く膨大な報道。増え続ける感染者数、外出自粛要請、そして緊急事態宣言。また、SNSを開けば不安を煽るような偽情報、批判が多く目に付くのも事実です。
大規模イベントや行事も中止を余儀なくされ、先の見えない状況の中、緊急事態宣言の発効で、より外出自粛、休業を求められ、学校の休校、会社やバイトがお休みになり仕事への不安、収入への不安、生活必需品の不足への心配と不安、感染への恐怖心、と、心配事や不安は増すばかりです。
これでは心が疲れてしまいます。
当然です。世界的にも経験したことのない状況なのですから。不安やトラブルがあって当然の状況なのです。皆んな不安なのです。
◆テレビを消しましょう。報道を見ないことは悪いことではありません。
緊急事態宣言も発効され、自宅で過ごす時間が増えている方も多いと思います。自分もその一人です。テレビを見る時間も増えて、よりコロナウィルス関連のニュースを目にすることも多くなりました。普段はあまりネットを利用しない人のネット利用も増えていると思います。
思い切ってテレビを消しましょう。
ネットを見ないようにしましょう。
コロナウィルスの報道を見るだけで心の負担になる人もいます。こんな大変な時にニュースを見ないことは悪いことだと思ってしまう人もいます。
そんなことはありません。後から新聞を見るだけで十分です。
テレビのお笑い番組を見るのも、ドラマを見るのも良いでしょう。Youtubeやアプリを使って好きな動画を見るのも良いかもしれません。朝の番組だけでも十分ですし、また常にリアルタイムの情報が欲しければ、疲れた心には、ラジオがおススメです。ただし、寝る前にコロナウィルス関連の情報を得るのはやめましょう。布団の中であれこれ考えてなかなか寝付けなくなってしまう人もいます。
また、今の時代では、スマホ依存症という言葉もあるくらいです。SNSを見ないことで不安になってしまう人もいると思います。SNSを活用して情報を得ている人もたくさんいます。今は、誰でも簡単に情報を発信出来て、誰でも簡単に情報を得ることが出来ます。
しかし、リアルタイムで情報を得られる反面、何が正しくて、何が本当なのか、溢れる情報の中から自分で判断することが難しくなっているのが現状です。心が疲れている時はなおさらです。
思い切ってテレビを消して、SNSを手放す時間を作ってみましょう。
自宅で過ごす時間が増えますが、通常の睡眠・起床のリズムを保つようにしましょう。可能な限りこれまでの対面での曜日や時間で、継続して人とのコミュニケーションを取ったりしながら、生活リズムを安定させるようにしてみましょう。LINEなどのアプリを使ってビデオ通話などで顔を見ながら会話をするのも良いかもしれません。
心が疲れてくると、落ち着いて人の話が聞けなくなります。コロナウィルス報道が続く中で、お笑い番組を見て笑っている人に腹が立ったりします。こちらに心の余裕がないと、そんな人に失礼な態度を取ってしまうこともあります。家族や友人や恋人と話をしている時に不愉快そうな顔をしていれば相手だってイヤな思いをしているのですが、気が付くことも出来ず、笑顔の人が不謹慎に思えてしまうこともあります。
たしかにコロナウィルス報道に対する温度差はあります。けれども、今は笑っている人も、心配していないわけではないでしょう。
ただ心が疲れていると、そのように考えられる余裕がなくなります。
コロナウィルス報道によるストレスが溜まってくると、自分の体調が崩れるだけでなく、人間関係にまでヒビが入りやすくなってしまいます。辛い時には報道から目をそらしても良いと思います。それは、コロナウィルスに関して無関心なのではありません。
心と体の健康を保ち、それぞれが出来ることをしていきましょう。
まずは、しっかり食べ、しっかり眠りましょう。ストレスから自分自身を守りましょう。
◆子どもたちのためにも
子どもは、大人と違って心身ともに未発達です。誰もが経験したことのない状況では大人ですら疲れてしまうのですから、自分でコントロール出来ない子どもにとっては尚更です。いつもと変わらないように見えても、大人が思っている以上に不安を抱えています。ストレスを抱えています。少しでも不安を抱えているように見えたら、「今はみんなが不安。不安なのはあなただけじゃない。でも大丈夫。不安が減るように、一緒に楽しいことを探してみよう」と話してあげてください。一緒に楽しいことを考えてあげてください。
緊急事態宣言発が発効され、休業要請をされても現実的には休業できない方々もたくさんいます。また、医療関係に従事する方々をはじめ、インフラ、日常生活を送るために必要な職業に就く方々、行政に携わる方々、コロナウィルスの相談やコールセンターで働く方々もいます。生活のためには休みたくても休めない方もたくさんいます。様々な方々が、一日でも早く日常生活を取り戻せるように、新型コロナウィルスとたたかっています。
みんなが希望を持って進めるように、そして少しづつでもコロナウィルス感染症による騒動が終息に近づくように、そして大切な家族や友人知人を守るためにも、まずは自分の心と体を守り、力を蓄えましょう。
一日でも早く終息することを願って。
富沢たかし